第72回21世紀構想研究会
日時 2009年4月20日(月)午後6時30分~
会場 日本記者クラブ9階 宴会場
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演題 「落下傘学長奮闘記」
講師 黒木登志夫(現日本学術振興会・学術システム研究センター副所長)
♪黒木登志夫先生からのメッセージです。
基礎医学研究者として40年間研究だけに専念してきた私は、こともあろうに、知って
いる教授は4人だけという岐阜大学の学長になってしまった。大学の学部長などの運
営経験ゼロの「落下傘学長」を待ち受けていたのは、文科省の事務官が力を誇示し、
学部教授会が決定権を持っている、法人化前の国立大学であった。その中で、法人化
の準備をし、大学を個性化し、生き残りをかけた孤軍奮闘が始まった。
法人化については、いまだに反対論があるが、私は正しい選択であったと思う。も
し、法人化していなかったら、大学は閉鎖された組織として、社会から取り残されて
しまったであろう。残念なのは、教育改革として始まったはずの法人化を、財務省が
財政改革の格好の標的としたことである。最初の4年間で、岐阜大学規模の大学が二
つ消失する程の財源が削減され、附属病院はすでに3分の2が赤字経営に陥っている。
競争原理主義、市場中心主義が持ち込まれた結果、東大一人勝ちが確定した。
2001年から2007年まで、法人化前3年、法人化後4年という激動の時期を過ごした経験
を、いわば学長の卒業論文として、3月に中公新書ラクレから出版した(『落下傘学
長奮闘記』、「立ち読み版」添付)。この講演では、法人化で大学に何が起こった
か、そして大学に対する私の思いの丈を率直に話したい。
21世紀構想研究会事務局
峯島 朋子